マインドフルネス瞑想:①時間を決めて行うもの
コラム
2020年11月6日
マインドフルネスはさまざまなやり方があり、慣れてくると日常生活の中に取り入れることができます。できれば最初はカウンセラーや経験者と一緒に体験することからはじめるとよいですが、書籍に付属したCDなどを使うことでも始められます。おすすめは創始者のジョン・カバットジンのプログラムに基づいたものや、日本における第一人者の一人である熊野宏昭先生の書籍です。 ただし、もしあなたがたった今、危険な状態にいるのであればこうしたワークは行うことはやめておきましょう。まずは安全な場所を確保することから、始めることが必要です。
毎日すこしずつ時間を決めて取り組んでみましょう。まずは10分程度から始め、できれば20~30分続けられるようにしましょう。
マインドフルネス呼吸法
カウンセリングの中ではストレス低減法としてさまざまな呼吸法が用いられます。マインドフルネスで用いる呼吸法の特徴としては、なるべく呼吸をコントロールせず、それに注目を向けていくという方法をとります。腹式呼吸をして呼吸の動きに注意を集中し、いろんな思いが浮かんだら呼吸の感覚に注意を向けなおしていきます。呼吸は船の碇のようなものであり、思考や注意が揺らいだ時に戻る場所として使われます。
手動瞑想
タイの森林僧ルアンポー・ティアン・チッタスポー師が開発した瞑想で、15の腕の動きをリズミカルに繰り返していく、動きのある瞑想です。それぞれの姿勢で自分の手の場所に気づいていきます。先に挙げた熊野先生の書籍の中でも紹介されていますが、タイのスカトー寺で修行している日本人僧侶、プラユキ・ナテラボー師がYoutube上でやり方やコツを紹介しています。
ボディスキャン
これは体の各部分(足の指先、かかと、ふくらはぎ、膝、大腿部、尻、背中、腹、首、顔面、頭など)に順次に注意を集中してゆき、その部分の感覚を感じてみるという作業です。身体感覚を豊かにすることができますが、慣れていないうちは難しいかもしれません。
他にもマインドフルネス・ヨーガ、正座瞑想(座禅)、歩行瞑想(経行)、マインドフルネスな状態での運転など、さまざまなワークがあります。これらのマインドフルネスの実践は、リラックスするためというよりも、ハッとするという「気づき」を増すことを目標として行われます。自分の身体に気づく、自分の感情に気づく、自分の考えに気づく・・・そうして、ハッとする。これを続ける中で、私たちが本当に生きている「いま・ここ」へのつながりを得ることができます。その結果としてスッキリすることは十分に考えられますが、それ以上のものがそこでは起きています。
最初はなかなか効果が実感できないかもしれませんが、焦らずコツコツと進めていきましょう。だんだんと自分の身体や感情、気持ちというものに対する気づきが増していくようになります。