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うつ病

心理教育

2020年10月16日

うつ病とは

うつ病とは、気分の落ち込みやおっくう感が非常に強く体験される疾患です。強い絶望感や罪悪感を伴い、時にはその苦痛から逃れるために、自ら死を選んでしまう方もいるほどです。

「気持ちが落ち込んでしまいつらい」「おっくうでやる気がでない」ということは、誰しもが経験することです。こうした状態のことを「抑うつ気分」と呼びます。この抑うつ気分は、通常であれば数日で回復し、また何かほかのことをすることで気晴らしをすることができます。しかし、こうした抑うつ気分が強いとそれは抑うつ状態と呼ばれます。さらにはこの抑うつ状態がある程度重症になるときに、それは「うつ病」と判断されることになります。より詳しい病気の解説や、治療法については厚生労働省のHPが参考になります。

うつ病の人は自責感が強く、たとえ病気になったとしても自分が悪いと考えるため、かつては積極的に治療を受けることは多くありませんでした。そのため、うつは「心の風邪」と呼ぶことで、それが病気であること、そして薬物療法と休養に治療できることが広められることになりました。結果として、現在では多くのうつ病の方が医療機関にかかり、治療を受けることができています。その反面、このキャッチフレーズが広がりすぎ、うつの範囲が広がりすぎてしまったということもあります。そのことについては、こちらのコラムもご覧ください。

うつ病と地域

うつ病を過去12カ月に経験した人は1~8%、これまでにうつ病を経験した者の割合は3~16%と、非常に身近な疾患であるといえます。多くの方々はうつ病と付き合いながら生活をしていますが、重症の場合は入院治療も選択肢となります。

また、会社に行くことができず、家で休養している人も、地域で暮らすうつ病の方々と言えます。うつ状態には休養は有効ですが、それは家の中でじっとしていることを意味するものではありません。適度な活動を行うことが、その回復への一歩となります。地域の中で安心して暮らせることは、非常に重要であるといえるでしょう。

地域の中にある援助機関

統合失調症と同じく、医療機関は疾患の治療を行う上で、とても大切な役割を果たします。デイケア・ナイトケアも、リハビリや居場所として大切な役割を果たすことが多いです。地域活動支援センターや、作業所や就労支援移行支援も大切な地域の施設です。

他にも、とりわけ休職中の人への支援機関として挙げられるのは、リワークです。リワークは、復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムともいわれます。うつなどで休職してしまった人に対してリハビリテーションを実施することで、円滑な職場復帰を促す機関となります。リワークの使用を検討する場合は、地域の医療機関や役所などに一度問い合わせてみるとよいでしょう。

地域臨床の中でのうつ病

それでは、地域にあるカウンセリングルームでは、うつ病の方にどのようなことができるでしょうか。

まずは統合失調症と同じく、来談者の中から未治療のうつ病の人を見つけ、適切に医療につなぐという役割が挙げられます。とりわけ焦燥感が強いタイプのうつ病では、自分で自分の安全を確保することが難しい場合があります。そういった症状をしっかりと見立て、適切に医療機関と連携をする力が地域で活動するカウンセラーには求められます。

また、認知行動療法の実施もカウンセリングルームの大切な役割です。認知行動療法は、科学的にうつ病に対して効果があると認められた心理療法です。しかし、保険適用で実施できる医療機関はあまり多くありません。そのため、地域のカウンセリングルームで認知行動療法の実施を引き受ける場合があります。公認心理師が行う場合、医師の指示に従う形で認知行動療法は実施されます。

うつ病の概念が広がった現代、単に症状だけを見るのではなく、その人をとりまく環境や育ちといったものをしっかりと考慮し、その上でサポートをしていくことが、ますます大切になっていくでしょう。地域にある支援の資源とつながりながら、その人の生活全般を支えるような支援が、地域のカウンセリングルームには求められていくと考えられます。

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