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社交不安障害

心理教育

2020年11月10日

社交不安障害とは

社交不安障害とは、人の視線を感じたり、注目されることで非常に不安が高まり、結果として人と話すことや、あるいは大勢の人がいる場所で過ごすことに強い苦痛を感じるようになる病気です。自分でもそんなことを感じることはないとわかっていても、耐えられないような強い不安が生じてしまうため、人と話すことや外出を避けるようになってしまいます。パニック症や社交不安症などと並んで、不安が強く影響して生じるとされています。


社交不安障害という病気が成立したのは、比較的最近であろうと考えられます。昔は「あがり症」といわれてはいたものの、それなりに社会の中で暮らすことができていた人たちであったのでしょう。しかし情報化が急速に進みつつある現代においては、人と人の関係がますます求められるようになり、社交不安性障害という病気が表に出るようになってきたと考えられます。

社交不安障害の特徴

社交不安障害の人が苦手な状況として、「半知り」というものが知られています。これは名前や顔を知っている程度の知り合いを指します。まったくの他人や家族は大丈夫だけど、この半知りの人になると途端に緊張が高まるということがよくあります。他にも、二人でなく三人で居合わせる状況、雑談をする状況などが苦手であると知られています。

こうした苦手な場面では、自分のやり方や症状によって、他の人から否定的に評価されるかも、という不安感が高まってしまいます。自分でも「そんなことはない」とわかっているがために、そんなことを思う自分を責めてしまうことも特徴です。

子どもの場合は、同年代の子どもとのやりとりで不安が生じるかがポイントとなります。かんしゃくを起こしたり、引っ込み思案になるなど行動面に不安が現れるとされます。

社交不安障害の背景

社交不安という不安は「他人によい印象を与えたい」という欲求があるのに、「そうできる自信がない」というときに生じると考えられています。ただし日本人の場合、 「他人によい印象を与えたい」 という思いは「人から嫌われたくない」「できるだけ敵は作りたくない」といった消極的な思いが強いとされています。

そうした思いを弱める一方、自分に対する自信を高めることが、社交不安を弱めることにつながると考えられます。

症状が維持されるメカニズムと治療

パニック症強迫性障害と同じく、社交不安性障害も不安が喚起される状況を回避することによって、症状が維持されてしまっていると考えられます。そのため治療の基本となる考えとしては、暴露反応妨害法に近しいものがあります。軽症の場合、こうした症状のメカニズムを知るだけで軽快することも珍しくありません。

また他の障害と同じく、抗うつ薬の使用によって改善されることが期待できます。しかし効果が実感できるのは比較的症状が重く、またある程度の期間服用する必要があると指摘されています。

しかし、社交不安性障害は他の不安障害と比べて、回避行動がとりやすいという特徴があります。そのため、長期間に渡って症状が継続してしまうことがあります。そうした状態は、「回避性パーソナリティー障害」と呼ばれることがあります。その場合、より粘り強いかかわりが必要になります。

社交不安性障害と地域臨床

パニック症や強迫性障害と同じく、地域のカウンセリングルームでは、 暴露反応妨害法など、有効だとされる認知行動療法を行う場所として機能します。

ただし、上記したように、社交不安性障害の回避行動は比較的とりやすいという特徴があります。とりわけ、引きこもりの状態が成り立ってしまった場合、症状が長期間維持されてしまうことも珍しくありません。そうした家族を援助し、本人を医療機関につなげることも、カウンセリングルームの大切な役割であると考えられます。

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